カラス撃退法

繁華街には本物ではない銃を扱う銃砲店が若干ある。プラスチックの弾が五○メートルほど飛ぶ鉄砲を購入し、日々うるさいカラスを狙って撃ってみた。なかなかカラスに当たらない。カラスは近くで音がするので何事かとキョロキョロして、やっとあいつが俺を狙っているのかと気がつく。鉄砲はどんなに急いで操作しても一秒に一発撃つのがやっとである。カラスは鉄砲の方を警戒しながら、弾が自分に当たると判断したら、二○センチほど横にピョンと移動して素知らぬ振りをしている。撃っている方は頭にきてまた狙いをつけて撃つ。カラスはピョンと横に跳ねてまた素知らぬ振りをしている。頭にきて、買ってきたばかりの鉄砲を投げ捨てて、もう一度銃砲店に駆け込む。今度は三倍ほど値段が高い機関銃を買った。一秒間に弾が一六発出る機関銃を手に入れ、カラス目がけて撃ってみた。驚いたことに、カラスの羽根、頭、さらに足へと小気味いいくらいに当たる。カラスは驚いて遠くへと去っていった。機関銃でその生意気なカラスを撃ってから三カ月以上、機関銃を使えないでいた。